「ベランダがなくても野菜を育てたい」「虫が出ない方法で栽培したい」 そんなあなたにぴったりなのが、LEDライトを使った室内の水耕栽培です。
でも実際に始めてみると──
「容器の水が緑っぽくなる」 「根っこが茶色くなって枯れてしまう」 「葉がヒョロヒョロして育たない」
そんな経験はありませんか?
それ、遮光やライト管理の違いが原因かもしれません。
今回は、豆腐パックと味噌カップを組み合わせた手作り容器で、「遮光あり・なし」「タイマーあり・なし」 の違いを比較する実験を行いました。
この記事を読むと、「どうすればLEDだけで元気なサンチュが育つのか」が、写真つきで分かります。
【結論】遮光とライトのリズムを整えると、サンチュは驚くほど元気に育つ!
結果から言うと── 遮光をした方が根が白く保たれ、葉色もよく、成長も安定しました。
また、タイマーで照明を一定リズムにした方が徒長せず、葉が厚く健康的でした。
一方で、遮光なしやタイマー管理なしでは、根が茶色くなったり葉が薄くなるなど、明らかな差が出ました。
つまり、
藻が見えなくても「根に光が当たること自体」が良くない。 光のリズムが乱れると、サンチュは“休めなくなる”のです。
【理由①】遮光なしだと、根に光が当たって劣化しやすい
▶︎実験条件
- 栽培作物:チマ・サンチュ
- 容器:味噌カップ(下)+豆腐パック(上)
- 液肥:微粉ハイポネックス
- 光:真上からのLEDライト
遮光あり: → 味噌カップを黒ビニールで覆い、豆腐パックをアルミホイルで包む。
遮光なし: → 覆いなし。


結果、遮光なしの株は葉が小さく色が薄く、下葉が白く抜け落ちてしまいました。
一方、遮光ありの株は根が白く、葉もいきいき。
「藻が出ていない=安心」と思いがちですが、 実際には根に光が当たること自体がダメージになります。
▼藻や遮光について詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ
【初心者必見!水耕栽培で藻が発生する理由と今すぐできる簡単な遮光対策】
【理由②】タイマーで“光のリズム”を整えると徒長を防げる
次に試したのがライトのタイマー管理の有無。
- タイマーあり(夜は遮光)
- タイマーなし(昼だけ点灯/夜はリビング照明)

結果は明確。 タイマー管理ありは葉が厚く、枚数も多く、全体の形が整いました。 タイマーなしは徒長気味で、葉が柔らかく間延びした印象に。
植物は“光と暗さのリズム”で成長ホルモンが働きます。 タイマーでON/OFFを一定にすることで、植物が昼と夜を認識できるようになります。
徒長しても、問題なく食べることはできます。ただ、タイマー管理した方が、葉の枚数も多くなり、シャキッとして美味しかったです。
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植物は夜どうしてる?LEDライトのON/OFFスケジュール完全ガイド【初心者向け】
▼また、LEDライトの明るさや距離も重要なポイントです。
室内LED栽培|光量別おすすめ野菜と育て方のコツ【初心者向け】
【理由③】野菜の種類でも藻の出やすさが違う!
YouTubeなどの実験報告や家庭栽培の経験談によると、 ターサイはやや藻が出やすく、ルッコラは濃い緑の藻、チンゲンサイは出にくい傾向があるようです。 葉の形や養液の濃さ・pHなど、植物の性質によっても影響がありそうですね。
| 野菜の種類 | 藻の出やすさ | 備考 |
|---|---|---|
ターサイ | 出やすい | 養液が濃く、光が通りやすい |
ルッコラ | 濃い緑の藻が出る | pHが高くなりやすい |
チンゲンサイ | 出にくい | 葉が広く、光を遮る |
チマ・サンチュ | 中間 | 藻は少なめでも、根の光曝露で変色 |
※筆者の観察や他の栽培者の報告を参考にした一般的な傾向です。
私の場合はLEDライトを真上から当てているため、水面が葉っぱの影に隠れていたので藻が発生しにくかったのでは?と考えています。反射板などを置いて、斜めからも光が当たるようにしたり、容器自体を変えたり、長期で育てたりなどの条件が違えば、結果もまた変わるのではないかと思います。
ですので、藻が少なくても油断せず、根の光対策=遮光はやっておくのが安心です。
▼葉物野菜を育てるときは、光や温度の影響で「とう立ち」することもあります。
水耕栽培でとう立ちする原因と防ぎ方【室内LED・初心者向け】
【理由④】豆腐パック×味噌カップは初心者に最適な組み合わせ

豆腐パックと味噌カップの組み合わせは、 軽くて扱いやすく、コスパ抜群。
レタス系を1株ずつ育てるのに便利です。また、養液の補充や入れ替えもスムーズ。
黒いビニールがなければ、味噌カップの周りにアルミホイルを巻くだけでもOK。
私は、マスキングテープを貼ったり、100円ショップのリメイクシートを貼ったりして、アレンジして使うこともあります。インテリアに合わせたら、もっと素敵になりますね。

豆腐パックは3個セットのものを使用。
味噌のカップがなくても、100円ショップのスープマグや牛乳パックなど豆腐パックの下にピッタリはまって、ある程度の深さがあるものなら代用可能です。
すぐに手に入るものでお試しくださいね。
【まとめ】根は暗く、光は規則正しく。それだけでサンチュは安定して育つ
今回の実験から見えてきたポイントはこの3つ👇
- 藻が出なくても遮光は必要(根への光で根腐れリスク)
- タイマーで光のリズムを固定(徒長を防ぎ、厚みのある葉に)
- 豆腐パック×味噌カップ容器はコスパ最強(初心者にも最適)
チマ・サンチュは、遮光とタイマーを意識するだけでぐんと育てやすくなります。
これなら「虫が苦手」「日当たりが悪い」おうちでも、 キッチンでもリビングでも立派なサンチュが収穫できますよ。
▼遮光・光・温度の3つを整えるだけで、失敗の多くは防げます。
室内栽培の失敗対策まとめ|徒長・根腐れ・藻・虫を防ぐポイント
この記事を読んだあなたへ(行動アクション)
「室内でも野菜を育ててみたい!」と思ったら、 まずはこの豆腐パック×味噌カップ実験をそのまま真似してみましょう。
遮光あり+タイマーあり これだけで失敗率がぐっと下がります。
あなたのリビングでも、「気軽な家庭菜園」が今日から始められます🌱
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