「ミニトマトを室内で育ててみたいけど、虫や日当たりが心配…」
そんな方にぴったりなのが、矮性ミニトマト「レジナミックス」です。
今回は、完全室内・LEDライトを使って、6株のレジナミックスを水耕栽培と鉢植えで育ててみました。
水分管理や容器の違いで、収量や味にどんな差が出るのか? 実験記録をもとに詳しく紹介します。
初心者でも大丈夫なのか?LEDライトで本当に育つのか?
この記事を読めば、レジナを室内で育てるときのポイントが分かります。
矮性ミニトマト「レジナ」とは?

レジナは「矮性(わいせい)品種」と呼ばれる、背丈の低いミニトマトです。株が30cm前後とコンパクトにまとまるため、鉢や小さな容器でも十分育てられます。
特に人気なのが「レジナミックス」。
赤・黄・ピンクの3色の実がランダムに入っており、育てるまでどんな色が出るか分からない楽しみがあります。カラフルで可愛らしく、食卓を彩ってくれるのも魅力です。
また、矮性のため長い支柱も不要で、完全室内栽培に向いている品種といえます。
レジナミックスを6株育ててみた実験概要
今回の実験では、同じ種から育てた6株をそれぞれ違う環境に置き、成長や味の違いを比べました。

- ①②:深型水耕容器(各2株)
養液量が多く、根がしっかり広がる環境。 - ③:プラカップ水耕(1株)
小さな容器。根腐れトラブルを経験。 - ④:底面給水鉢(1株)
養液は控えめ。水切れと補充を繰り返す形で栽培。

すべて室内でLEDライトを使用し、日光の入らない環境で育てています。
水や肥料の管理は同じですが、容器の違いでどんな差が出るのかを観察しました。
成長記録(時系列)
種まき〜開花(0〜30日)

5月下旬に播種。
19日目には苗がしっかり育ち、6株のうち4株を深型水耕容器に引っ越し。
27日目には蕾がつき、31日目で初めて花が咲きました。
受粉・結実(31〜40日)

子供に手伝ってもらい、綿棒で人工授粉。
1株は小さめの鉢に植え替え、条件の違いによる差を観察することにしました。
実の成長と色づき(40〜60日)

40日目頃から小さな実が膨らみ始め、60日目には黄色や赤に色づくものが出てきました。
容器ごとに実の数や色の違いがはっきりしてきたのもこの頃です。
収穫と味比べ(60日〜)

初収穫は8月上旬。①②の深型容器は数十個以上と豊作。
③のプラカップは少量、④の鉢は3粒のみでしたが、味は大きく違っていました。
容器ごとの違いと収穫結果

- ①② 深型水耕容器
→ 実の数は多いが水っぽく、味は薄め。小傷のある実も目立つ。 - ③ プラカップ水耕
→ 収穫は少ないが、①②より少し甘みを感じる。 - ④ 底面給水鉢
→ 実はぷっくりツヤツヤだけど収穫量は一番少ない。しかし味は濃く、甘みも強くてダントツに美味しい。
色の傾向
- 黄:3株 → 酸味がなく水っぽい
- ピンク:1株 → 黄色よりはトマトらしい味
- 赤:2株 → 甘みと酸味のバランスが良い
レジナミックス比較表(収量・味・色・採点点数)
番号 | 容器 | 色 | 収穫量 | 味 | 点数 |
---|---|---|---|---|---|
①ーA | 深型 | 黄色 | 多 | 酸味なし、水っぽい | 10点 |
①ーB | 深型 | ピンク | 中 | 酸味少し、甘味少し | 30点 |
②ーA | 深型 | 黄色 | 多 | 酸味なし、水っぽい | 10点 |
②ーB | 深型 | 赤(オレンジ寄り) | 中 | トマトらしい味、薄い | 15点 |
③ | プラカップ | 黄色 | 少 | 酸味なし、甘味ほんのり | 20点 |
④ | 底面給水鉢 | 赤 | 少 | 濃くて甘い | 70点 |
市販の甘味のあるミニトマトを100点とした場合で、点数を付けてみました。
液体肥料が多ければ大きく育ち、実も比較的多く付きますが、味は薄くなってしまいました。また、小さい容器で水を少なめにすると甘みや味が濃くなったように思いますが、収穫量少なくなりました。
実験から分かったこと(まとめ)

初心者におすすめの育て方

- 初めてなら底面給水鉢がおすすめ
→ 収量は少なめでも、味の良さを実感できるから。 - 味を楽しみたいなら水を控えめに
→ 水分量を調整するだけで、甘さがグッと変わります。 - 子供と一緒に育てるのも楽しい
→ 受粉作業や収穫を一緒にすると、自由研究にも使えます。
秋冬に育てると味はどう変わる?(次のチャレンジ)
今回の実験は初夏から真夏にかけてでしたが、秋冬に育てると甘みが増すといわれています。
気温が下がることで実の熟成がゆっくり進み、糖度が高まりやすくなるからです。
「夏は水っぽかったけど、冬ならもっと甘いかも?」
そんな違いを確かめたくて、私自身も秋冬シーズンの栽培を続けています。
次回は、夏と冬でどのくらい味が変わるのか を比較してレポートする予定です。
その際に役立つ「温度管理」や「光量管理」の記事もあわせて読んでみてください。
最後に

「ミニトマトを室内で育ててみたい!」と思ったら、まずは矮性のレジナから始めてみましょう。
同じ品種でも、育て方次第で収量も味も大きく変わることを実感できるはずです。
あなたの家でもLEDライトと少しの工夫で、美味しいトマトが育ちますよ。
次に読みたい関連記事
コメント