日当たりが悪い部屋やベランダがないお家でも、LEDライトを使えば野菜を育てられる「水耕栽培」。 土を使わないので虫や泥汚れの心配もなく、リビングやキッチンで手軽に始められます。
この記事では、完全室内での水耕栽培をゼロから始めるための道具・手順・注意点を、初心者でも迷わず始められるように解説します。
水耕栽培とは?基本のしくみ

※イメージ画像(AI生成、カスタマイズあり)
水耕栽培は、土を使わずに液体肥料(養液)で植物を育てる方法です。 根は直接養液に触れ、そこから栄養と酸素を吸収します。
室内LED水耕栽培では、自然光の代わりに植物育成ライトを使って光合成を促します。これにより、日照や季節に左右されず、一年中野菜を育てられます。
室内LED水耕栽培のメリット・デメリット
メリット
- 虫や病気のリスクが低い(特に土由来の害虫が出にくい)
- 天候・季節に左右されない(真冬や梅雨でも栽培可能)
- 成長が早く、収穫までの期間が短い
- 土を使わないため、掃除や後片付けが簡単
デメリット
- LEDライトや養液など初期投資が必要
- 停電や機器トラブルに弱い
- 光量不足や養液管理不足で徒長・根腐れのリスクが高まる
必要な道具と選び方

※必要な道具のイメージ画像(AI生成、カスタマイズあり)
栽培容器
- タッパー型、ペットボトル型、市販キットなど
- 遮光性がある方が藻の発生を防げます
▼ 藻の対策や遮光について、詳しく書きました(実例付き)
植物育成LEDライト
- 野菜に合わせて必要な光量(ルクス)を確認
- フルスペクトルの白色光はリビングに置いても違和感が少ない
▼ 初心者にもわかる『ルクス』の基本 についての記事はこちらです
培地(スポンジやバーミキュライト)
- 根を支えるための資材
- 使い捨てか再利用かで選択
培地については、こちらの記事でも詳しく書いています
▶︎ 室内菜園は土なしでOK!水耕栽培の魅力と土耕との使い分け
液体肥料(養液)
- 微粉ハイポネックスやハイポニカなどの専用液肥
- EC値を管理すると安定して育つ
▶︎ ミニトマトの水耕栽培で失敗しない!EC値管理のコツと注意点
エアレーション(任意)
- 根に酸素を送って根腐れ防止
根腐れとは? ▶︎ 根っこが腐る?水耕栽培で注意すべき「根腐れ」の原因と対策ガイド
栽培の基本手順(種まき〜収穫)

STEP1:種まき
- スポンジや培地に種をまき、水で湿らせる
- 種が好光性か嫌光性かを確認
種まきのときには、光を好む『好光性種子』と光を嫌う『嫌光性種子』があるので注意しましょう ▶︎ 好光性と嫌光性の種まとめ
STEP2:発芽管理
- 種に合った温度・湿度を保つ
- 発芽後はすぐにLEDライトを点灯(光量不足は徒長の原因)
徒長については、こちらの記事にまとめています
▶︎ 知らないと損!室内栽培で野菜が「徒長」する原因と対策
STEP3:栄養生長期
- 本葉が出たら養液に移し、光量と養液濃度を徐々に増やす
STEP4:収穫
- 葉物は外葉から少しずつ
- 実物野菜は花が咲いてから果実が色づくまで待つ
よくある失敗と対策

失敗例 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
徒長(茎がヒョロヒョロ) | 光量不足・照射時間不足 | ライトを近づける/光量アップ |
根腐れ | 酸素不足・養液温度上昇 | エアレーション導入/水温管理 |
藻の発生 | 容器内に光が入る | 遮光対策/容器の黒色化 |
初心者におすすめの野菜
- ベビーリーフ(2〜3週間で収穫)
- ラディッシュ(約1か月で収穫)
- リーフレタス・サンチュ(連続収穫可)
- スイートバジル(長く収穫可能)
- ミニトマト(矮性品種)
LEDライトで育てるなら、それぞれにあった光量を確認してからスタートするのが安心です。
詳しくはこちらの記事を参考にしてくださいね ▶︎ 室内LED栽培|光量別おすすめ野菜と育て方のコツ
まとめ
水耕栽培は、LEDライトと最低限の道具があればすぐに始められる家庭菜園です。
最初は育てやすい葉物から挑戦し、慣れてきたらミニトマトなど実物野菜にもチャレンジしましょう。
この記事を入口に、各関連記事でさらに詳しく学んでもらえれば、失敗を減らし、安定した収穫を楽しめます。
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