室内菜園は土なしでOK!水耕栽培の魅力と土耕との使い分け

室内栽培の基礎知識

室内で野菜を育てるなら「土なし」も選択肢

虫が苦手で、日当たりもよくない家…。
そんな私が野菜を育てる方法としてたどりついたのが「水耕栽培」でした。

最初は「えっ?土を使わないで野菜が育つの?」と半信半疑。
でも実際にやってみたら、思った以上に簡単で、何より清潔。そして虫もつきにくい!

今回は、土を使う栽培(=土耕栽培)と、水耕栽培の違いや、私が実際に使っている水耕栽培の方法について、初心者にもわかりやすく紹介します。

水耕栽培と土耕栽培ってどう違うの?

土耕栽培の特徴とデメリット(特に室内)

土耕栽培は、畑やプランターなどで土を使って育てる一般的な方法です。
ただし、室内では以下のようなデメリットがあります。

  • 虫が発生しやすい
  • 土がこぼれて汚れやすい
  • 重くて移動が大変
  • 土にカビや雑菌が繁殖することも

水耕栽培の特徴とメリット

一方で、水耕栽培は液体の肥料(養液)を使って、植物を育てる方法。
完全に室内向きで、こんなメリットがあります。

  • 清潔で虫が寄りにくい
  • 土を使わないから片付けも簡単
  • 育ち方が早く、収穫も早め
  • 軽くて扱いやすい

「虫が出にくい」というのは大きな魅力ですが、実は室内でも注意すべき虫はゼロではありません
詳しくは私の経験談も交えた室内栽培で発生する虫と対策の記事で紹介しています。

水耕栽培には種類がある!代表的な方式を解説

家庭菜園でもよく使われる水耕栽培には、大きく3つの方式があります。

  • NFT方式(薄膜流法):水が薄く流れるトレイの中に根を張らせる。プロ用の装置に多い。
  • DFT方式(深水栽培):根が常に養液に浸かった状態。家庭用キットでも採用される。
  • 毛管水耕方式:底面給水型。土や培地を使わず、水を毛細管現象で吸い上げるタイプ。

方式を理解したら、次に重要なのは光の管理です。
室内では太陽光が限られるため、植物に必要な光量(ルクス)を把握することが成功のカギ。詳しくは室内栽培に必要なルクスの基礎知識を見てみてくださいね。

実際に使っている水耕栽培容器と方式の関係

ここでは、私が実際に使っている4つの容器をご紹介します。

① LED一体型・エアレーション付き(DFT方式)

見た目もスタイリッシュで、葉物野菜にぴったり。シソやバジルも元気に育ちました。矮性ミニトマトのレジナやミニヒメも育てられます。初心者におすすめ。

② 100円ショップのゴミ箱活用型(DFT方式)

ゴミ箱+穴あきバスケット

大きめのゴミ箱に穴の空いたバスケットをセット。穴にスポンジを差し込んで栽培。
材料は100円ショップで揃うのと、液肥の容量が多いので世話は割と楽。
でも、空気が動かないので酸素不足に注意。育てる野菜は選びます。

③ プラカップ・牛乳パックの再利用(簡易NFT風)

3個セットの豆腐のパック+味噌カップにスポンジで。

節約派にうれしい方法。スポンジで苗を支えてプラ容器に設置。軽い野菜ならOKですが、ぐらつきやすいのが難点。 ベビーリーフ・レタスなどは問題なく育てられますし、リサイクル容器なので、汚れたら廃棄しやすいのもポイント。 実ものは矮性ミニトマトなどがギリギリ向いています。
プラカップや牛乳パック以外でも、ペットボトルを使ったり、うちは豆腐のパックや味噌のカップなども使います。ヨーグルトのパックなどもおすすめです。

④ 鉢+ハイドロボール・バーミキュライト(毛管水耕方式)

鉢+バーミキュライト(底面給水)

固形培地を使うことで、安定感◎。ミニトマトなど重さがある野菜には最適。
また、根菜を育てる場合にはバーミキュライトを使うと、土に一番近い形状のためか、成功しやすい。 ただし、培地の量が増えるのでコスト・消毒の手間がかかります。

固形培地法と溶液栽培の違いとは?

水耕栽培にも2つのパターンがあります。

  • 溶液栽培:スポンジなどの柔らかい素材で支える。根っこが溶液に浸かっている。
  • 固形培地栽培:バーミキュライト・ハイドロボールなどを土の代わりに使う。液肥はかけたり、底面給水で。
  再 利 用
スポンジ安価・手軽・片付けが楽使い捨て
バーミキュライト根菜に向く・土に近い感覚一応可(消毒必要)
ハイドロボール安定感あり・大型野菜におすすめ再利用可能(要消毒)

他にも、ロックウール、パーライト、ココピート(ヤシガラピート)など、培地に使えるものはありますが、私が使っていて使いやすくリピートしているものを3つご紹介しました。

養液栽培メインだけれど、固定にハイドロボールやバーミキュライトを使ったりする、組み合わせもあります。

育てたい野菜によって、最適な方法は違う

野菜培地の選び方
ベビーリーフ・リーフレタス収穫サイクルが早いので、スポンジが一番手軽。
少しずつ収穫して長く楽しむなら、バーミキュライトやハイドロボールを使う。
サンチュ・コマツナなど少し大きく育つ葉物野菜は、スポンジでもOK
安定感があるのは、ハイドロボール
はつか大根などの小さな根菜類バーミキュライト向き。
スポンジでも育てることは可能。
矮性ミニトマトスポンジOK。実が多くなると、グラつきが出るので、支柱などで工夫が必要。
ハイドロボールやバーミキュライトを使うと、グラつきはかなり軽減される。
バジル・しそスポンジOK。大きくなると高さが出るので安定感に不安がある。
安定させたい時はハイドロボールがおすすめ。

栽培容器は、どれでも対応可能ですが、育てたいサイズや収穫期間で変えていくと、より最適化できますね。

育てる野菜によっては、種の種類(好光性・嫌光性)も意識すると発芽率が変わります。
詳しくは好光性・嫌光性の種まとめの記事で解説しています。

コスト・手間・片付けのしやすさで選ぼう

水耕栽培は、室内で土を使わずに野菜を育てる理想的な方法。 特に虫が苦手で、日当たりが悪い家に住んでいる人にとってはぴったりです。

ただし、栽培容器の方式や使う培地、育てる野菜によってベストな方法は変わってきます。 いろいろ試しながら、自分に合う方法を見つけるのも面白いですよ。 まずは「簡単に始められるもの」からトライしてみて、徐々に自分に合うスタイルを見つけてくださいね。

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